MEMBERS' INTERVIEW

幸せが飛び火する社会をつくりたい

今回は、NPO法人atamista/株式会社machimoriのインターン生、逸見諒太さんに熱海で学んだことやCLUB HUBlicの利用の仕方をインタビューしました。


川崎市出身。2020年10月から1年間、熱海周辺でまちづくりを行うNPO法人atamista株式会社machimoriのインターン生として、machimoriの様々な事業のサポートをしていた。CLUB HUBlicでは「秘密結社HAC」という若手向けの勉強会を立ち上げ、熱海の若者たちが共に学び合い、高め合う場を創る。今年の9月末に現地でのインターン活動は終了。「学生」に戻るが、これからも熱海と関わり続ける予定。


僕の根本的な部分を支えてくれる方々に出会えた

1.熱海との出会い

ーー一番最初の熱海との出会いを教えてください。

 一番最初は大学2年生の春休みに友達と旅行で遊びに来ました。その2か月後に当時所属していたフィールドワークして社会課題の”現場”を学ぶゼミの企画で熱海の街を案内してもらって熱海のこれまでの道のりを聞いたことが、観光ではない熱海を知るきっかけでした。

 僕は公務員志望で、今まで官僚や国側の仕組みを作る視点で様々な地域の社会課題を見たり考えたりすることが多かったなかで、machimoriの方が民間の視点から熱海について話してくださって、春休みの旅行の時に寄ったお店がこういう経緯で出来ていたんだと知ることができたのはとても面白かったです。
 
 ですが、いくつかのフィールドワークの1個として普通に面白かったなと感じる程度で、その時は1ミリも熱海に関わろうとは思っていなかったですね。

ーーどうして熱海でインターンをしようと?

 2030会議(2030年の熱海や社会を考える公開型会議)がきっかけです。ゼミの5つあるチームの中で「地域社会パート」に所属していました。ゼミで色んな地域に行き、活動していくなかで「地域社会って面白いな」と感じ、1つ深く関わって実情が知ることができる地域があったら面白いとぼんやり描いていました。そんな時にゼミの活動で熱海に来た時に、「半年後に2030会議があるよ」という話を聞いて参加しました。会議はとても面白くて、その場で課題を解決するビジネス案を生み出す実践型のスクール「アクセラレータープログラム」に誘っていただき、そこから月1で熱海に通う関係性が出来上がりました。

 アクセラレータプログラムが終わって少し経った時に インターンのお誘いを受けました。その頃はこれまでの活動を熱海の方々が寄り添ってくれたという信頼と安心感を抱き始めた時期でした。なので、人間関係を含めた地域社会がどう動いているのかを見たいという好奇心と熱海の大人たちに囲まれて何かしたら、もっとわくわくすることがありそうだなという熱海に対する期待からインターンすることを決めました。
――熱海に来て得たことはありますか?


 「地域の人たちの顔を想像できるようになった」ことは自分の中で大きいと感じています。熱海に来て、知識やケースワークを学ぶだけでは分からない”リアルな現場”を体験することができました。将来、官僚になったとして、政策に関わる仕事をする際に「熱海ではあの人たちがこんなことをやっていたな」と想像できることで、本質的な働き方や仕組み作りをできるのではないかと考えています。

また、「これが今したい」や「これのために人生を捧げたい」などの目標がなく、悩んで、自分自身を知りたいなという状態で熱海に来ました。インターンで色んな方とお話ししたり、仕事をしながら問いをもらうなかで、新たな考えや価値観を知り、自己理解を深めることができました。インターンに来る前よりは自分自身の解像度は上がってきたかなと思っています。

そして、悪い部分も含めた自己理解が深まったうえでも受け止めてくれる、根本的な部分を支えてくれる方々に出会えたことも僕にとってみて、大きかったかなと思っています。

インターンでタスク遂行や企画立案などの“ビジネススキル”を学ぶだけであれば、大学のある都内の一般企業などのインターンでよいと考えていました。ですが、苦手意識のある「人間関係の築き方」や「コミュニケーションの取り方」を学びたいと思っていたので、熱海でインターンをして、苦手意識のあったことを学べたこともよかったなと思います。

一人ひとりにスポットライトが当たっているかのような感覚

2.CLUB HUBlicについて

ーーCLUB HUBlicにどんな印象をお持ちですか?

 「会社の○○です」ではなく、それぞれの想いを持ち、自分の名前で活動している方が多いので面白いと感じています。個人的に話していて魅力的な方が多いし、若者を可愛がってくれる方が多いですね。

 CLUB HUBlic最初のパーティーに呼んでいただいた時に全員の自己紹介とめぐみさん(弊社代表)による他己紹介のコーナーがありました。みなさんが自己紹介をするたびに一人ひとりにスポットライトが当たっているかのような感覚になりました。やりたいことがちゃんとあって、それぞれが想いを持って進んでいるという人としての輝きを感じたんです。めぐみさんの他己紹介もその自己紹介を裏付けるかのような素敵なエピソードばかりでした。
 自己紹介をするにあたって改めて考えてみると、僕には強い 想いはないし、東京の学生でインターンに来ているぐらいのエピソードしかない。「想いを持ち、対等に語り合えている方々がたくさんいる中で、僕はまだ全然そのステージに立てていない」という健全な危機感や焦りを感じて、「何か変わらなきゃ」と思わせてくれた瞬間でしたね。
ーーその自分への危機感から若手勉強会を設立されたのですか?

 そうですね。危機感と同様に「インターンで何か残したい、やり遂げたい」という想いもありましたね。めぐみさんに相談したところ、熱海にも不安を持って悩んでいたり、学びたいという感覚を持った20代や30代が多いことを知って、みんなが学ぶ場所があったらいいんじゃないか、それは勉強会ではないかという話になりました。

 勉強会では、最終的には各々がやりたいことを言語化したうえで、企画し、それを実現するみたいな流れを作りたいと考えていました。なので、最初は「自分は何がしたいのか」「それをなんで実現したいのか」という内省の時間を取り、プレゼンテーションを通して、1人ひとりのやりたいことを決意することを最終ゴールとして考えました。そのためには何を学ぶことが必要か、どんなコミュニティであるべきか、自分で学び続けられるようにするには何が必要かを考え、勉強会に組み込み、「僕が学びたいから、みんなもやりませんか」というスタンスで始めました。

 勉強会を創る際に、人と出会えるような社外の居場所を作って、そこでレベルアップし、会社に持って帰って活かしてもらえばいいなと思っていました。実際に勉強会には様々な業種、職種の方々が会社を超えて学びに来ています。

 僕自身も勉強会を開催して、社外に同世代の知り合いができ、仕事の話以外も含めて話すことができるような環境が創れたのはとても大きかったです。

 若手勉強会は1年間を4つの期に分ける「クォーター制」を取り入れており、僕がオーナーだった1期は8月末を持って終了しました。現在は1期生の勉強会参加者2名がオーナーとなって、「”自分軸”でやりたいことを実現する」がテーマの第2期若手勉強会を9月から月2回のペースで開催しています。

お気に入りのリフレッシュコーナーでコーヒーを入れる逸見さん
ーー突然ですが、CLUB HUBlicでお気に入りの場所はありますか?

 リフレッシュコーナーが好きです。コーヒーも完備しているお菓子コーナーがあるのはとても嬉しいです。CLUB HUBlicを出ればすぐに商店街があるので何でも買える立地もいいですよね。

 作業をするなら、夜のフリースペースもおすすめです 。広々使えますし、静かですし、なんか落ち着くんですよね。

自分のこれからをつくるためにインプットしたい

3.これからのことについて

ーーインターン終了後の予定を教えてください。
 
 インターンの活動が9月末で終了し、学校が9月末から始まります。ですが、まだ熱海で動いているプロジェクトがいくつかあるので、ミーティングに参加するなど、熱海との関わり代は残し続けていきたいと思っています。

 ここで活動してきたことを踏まえて学生に戻り、自分のこれからをつくるためにインプットしたいという気持ちがあります。大学生時代に時間にとらわれずに学べる時間って貴重なんだなと改めて思いましたし、熱海のプレイヤーたちがすごい勉強しているのを見て、その時間を大切にしたいという気持ちも改めて持ちました。



ーー人生を通して、目標や夢、野望はありますか?

 幸せが飛び火する社会をつくりたいです。
 
 元々は「目の前の人を幸せにしたい」という目標がありました。目の前の人を幸せにすることはとても大切で重要なことです。しかし、限界があって、全員には届けられないことに気づきました。でも仕組みだったら僕の知らない困っている方も助けられる。その方の「ありがとう」はきこえないかもしれないし、繋がりも見えないけど、結果的に「その方」が幸せになっていればいい。

なので、目の前の人と向き合っている中で、仕組みが機能したり、新しい仕組みを生み出したり、そんな幸せが飛び火するような社会をつくっていきたいなと思っています。

ーー逸見さん、ありがとうございました。

※写真撮影時のみ、マスクを外しています。


ー編集後記

 逸見さんはいつも熱海の方々に囲まれて、頼りにされているなと思うのと同時に、愛されているなと感じます。インタビュー中に逸見さんにその話をしたところ、首をかしげられてしまいましたが…。自分の悩みや危機感から立ち上げられた秘密結社HAC。いまやCLUB HUBlicになくてはならない存在となりました。
 熱海にいらした際はぜひCLUB HUBlicのお菓子コーナーに寄ってお菓子を食べてくださいね!待ってます!
(石井)