MEMBERS' INTERVIEW

大好きな山から、熱海を元気にしたい         

今回は、熱海で活躍されている熱海キコリーズのリーダー、能勢友歌さんに
法人会員としてどのようにCLUB HUBlicを利用されているのかインタビューしました。

岐阜県飛騨高山出身。熱海市在住。東京と2拠点生活。いまはコロナ渦でほとんど熱海でリモートワーク中。平日は東京の広告会社で企画プランナーとして働き、週末はNPO法人熱海キコリーズにて、森の再生化プランニング・実践を行う林業に従事。ブランディング・広報活動をしながらファンに愛されるマーケティング実績も多数。NPO法人熱海キコリーズでもその知見を活かしている。

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目次

1.キコリーズについて
2.CLUB HUBlicについて

3.将来のことについて


古き良き田舎っぽさ、熱海

――友歌さんと熱海との出会いはどこでしたか?

東日本大震災がきっかけです。今考えたら恐ろしいですが、震災前は特に何を考えずに高層階に住んでいました。震災の時は勤めている会社の建物で揺れを経験しましたが、高層階に住み続けるのはやめようと決めました。

ですが、東京を手放す勇気がなく、東京 どこかのまちを行き来する2拠点生活を見据えて、週末に東京から通える場所を探していました。私は山に囲まれた岐阜県飛騨高山で育った「山の子」なので、週末に暮らすまちを探すときには、山があることが条件でした。なので山がある私の故郷に似ていて、物理的に東京にも近い熱海は常に候補にありました。

実際に熱海を訪れてみると、熱海の古き良き田舎っぽい雰囲気と観光地として色んな人々が集まる感じがとても気に入って、2012年に熱海に引っ越しました。



――キコリーズとしてどのような活動をされていますか?

キコリーズは森を守る、再生化するために活動をしています。森を元気にするために、キコリーズでは水準より劣っている木を間引くことて良い木を残す「間伐」をすることが大きな活動の割合を占めていますが、ただ木を切って終わりではありません。キコリーズは間伐した木を製材加工をし、熱海市内で活用して使っていただく活動もしています。

私たちは元々熱海市主催の「自伐型林業研修」の1期生です。「自伐型林業研修」とは5ヵ月間ほどの期間で、林業初心者のメンバーがチェーンソーの使い方や木の伐採・搬出、道作りなどを学ぶ研修でした。最後の自伐型林業研修の時に、「みんなでもっと練習して技術を高めて森を守っていきましょう」とメンバー内でなり、熱海キコリーズを発足しました。森を、自然を、愛するという価値観が近いメンバーによる森林保全活動は思いの外続き最初は任意団体でしたが、継続的に活動するためにNPO法人化しました。


私たちは平日、それぞれキコリーズとは違う仕事をしているため、土日の週2回ぐらいで週末キコリ活動をしています。メンバーは20人程いますが、熱海市在中は10人弱くらいです。あとは熱海市近隣と、神奈川、東京、大阪にも住んでいるメンバーがいます。
熱海キコリーズの仲間と。
HP:https://atami-kicollys.org/      Facebook:https://www.facebook.com/atamikicollys/

山の中で打ち合わせをしていました

――CLUB HUBlicをどのように利用されていますか?

私たちの拠点は山なので、そもそもCLUB HUBlicを利用する前は事務所のような場所を持っていませんでした。なので打ち合わせや総会は山の中の空き地でしたり、山の近くのファミレスで行っていました。

いまは、山やファミレスでしていた打ち合わせをCLUB HUBlicで行ったり、すぐに予約して使える会議室を借りて、森林研修のオンライン座学やライブ配信させていただいたこともあります。メンバー個人だと仕事や勉強をしたり、シェア店舗のジェラートやコーヒー買って、ちょっと休憩しているメンバーもいますね。人と会うのが制限される世の中ですが、CLUB HUBlicにいると、メンバーに会えるのでコミュニケーション量がコロナ前と比べて減っていないので嬉しく思ってます。

私自身は平日は1日中CLUB HUBlicの個室ブースを利用しながらマーケティングの仕事をしたり、CLUB HUBlicを起点に熱海の色んな場所に出かけています。週末はキコリ活動が終わった後に時々寄らせていただいています。CLUB HUBlicの部員さんや熱海市内外から講座を受けにいらっしゃる方との交流は私にとって居心地が良くて、とても大事な情報源です。あとは災害時でも必要不可欠なリアルな情報が入ってくるので、土砂災害からのこの1カ月間はいつもより多く利用させてもらっています。
――CLUB HUBlicを利用しようと思った決め手はありますか?

CLUB HUBlicのある熱海銀座商店街はメンバーが普段から立ち寄っていて、みんな親しみを持っていたエリアでした。その商店街内のなじみのあるスペースがシェアオフィスになると聞いて、私自身、とても興味を持ってました。

私個人でCLUB HUBlicを利用したいと思い、CLUB HUBlicの事務局の方とお話しする機会を設けてもらいました。その時にちらっと「キコリーズは事務所もないし、打ち合わせをする場所があったらいいな」とつぶやいたら、後日、【法人会員】がメニューの中に組み込まれていました。【法人会員】としてキコリーズの打ち合わせがCLUB HUBlicでできるということが決め手の1つです。

あとはメンバー全員が副業としてキコリーズの活動をしているので、「福利厚生」という面で、みんなに「本業としてもキコリーズとしても自由にここを使ってくださいね」と言えるということも決め手の1つでした。
お気に入りの個別ブースでお仕事されている能勢さん
――CLUB HUBlicをどんな方におすすめしたいですか?

熱海の街の人と関わりたい方や熱海で何か始めたい方、何か相談したい方など、色んな関わりや繋がりを求めている方にはおすすめです。

CLUB HUBlicはただの「ワークスペース」や「箱」ではありません。日々の価値観が似ている方々との情報交換での学びや定期的に開催される講座があるのもそうですし、お互いを刺激し合って相乗効果を高めていく文化があるので、野望を持っている方にもおすすめです。在宅ワークするよりも刺激的で毎日が楽しくなります。

森から熱海を元気にできたらいいな

――キコリーズとして将来達成したいことはありますか?

森林計画は5年のスパンで作ります。私たちはちょうど5年間が過ぎました。この5年間やってきた森のメンテナンス(間伐)もそうですが、これからの5年間は作ってきた森をより元気に、より手入れされやすくするために森を人に開いていきたいと考えています。

今年の8月から12月まで、私を含めた3名が森林環境教育指導者養成講座を受けています。この講座を修了すると、静岡県の森林環境教育者として活動を始めることができます。今回の災害にも通ずる部分や地球環境の話を座学や次の5年間で行う森を人に開いた場所での行うアクティビティを通して熱海の子どもたちに伝えていきたいと考えています。
また、コロナ禍で大人も自然に帰ろうとする流れがあるので、森での場所づくりやコンテンツ作りを通して、森から熱海を元気にしたいです。

あとは、今は私1人がCLUB HUBlicで講座を開講させていただいていますが、これからは熱海キコリーズメンバーそれぞれの生き方や働き方のお話などを含めた講座をみんなで開催していきたいと思っています。あとCLUB HUBlicでは貸し切り利用ができると聞いたので、今後は団体の部会や忘年会、懇親会...ができたらいいなと思っています。
ーー友歌さんが持つ目標や野望はありますか?


森や自然が好きなので、さらに自分の専門性を少しずつ高めていきたいなと思っています。本業とキコリーズの活動を掛け合わせることもそうですし、熱海に色んな形で貢献したり、自分のスキルをシェアして、結果的にいい化学反応を起こしたいと思っています。

そして、いま熱海は災害後で、非日常な生活が続いています。
災害とも向き合いながら、ゆっくりじっくり健康に日々を送っていきたいですね。

――能勢さん、ありがとうございました。

※撮影時のみマスクを外しています。